「みんなのちからを借りて 想いをかたちに」
尾崎さんは、音楽を通じた活動を通して、子どもたちや地域の方々が交流する場を目的として「SING」を立ち上げられました。立ち上げに至ったきっかけや、どのような思いで運営されているのか、お話しを伺いました。
Q.まちづくりスポット神戸との出会いを教えてください。
今まで幼稚園や介護施設での勤務経験があり、以前から子どもと高齢者の支援に携わりたいと思っていました。
しかし、「何かやりたい」という想いはあるものの、何をやるか、どうやったらいいかという方法がわからないでいました。そんな時、近所のショッピングモールで、ふと立ち寄ったのがまちづくりスポット神戸(以下、まちスポ)です。
当時のコーディネーターと話をしたときに、「あなたの想いは素晴らしい。その想いは形にできますよ!」と背中を押してもらいました。どういう目的で、どういったやり方で、そのためにやるべき事などを一緒に整理し、やりたいことを形にするサポートをしてもらいました。
他の起業の講座なども受けましたが、まちスポの活動はより身近で、実際に活動している団体の事例にも親しみを感じ、「これならきっとできる!」と思いました。
Q2.立ち上げの決め手になった出来事はありましたか?
その頃、中学校の同級生で吹奏楽部の仲間と再会しました。彼女の演奏するピアノはとても素敵で、その伴奏に合わせて歌うととても気持ち良いんです。音楽好きの2人なら、音楽を通じた活動ができるかもと、音楽や歌を通じたこどもの居場所「SING」を立ち上げることになりました。またその後も、高校の同級生や子どもの母親友達など、活動に賛同して協力してくれる仲間ができました。
Q3.活動してみて、感じた事を教えてください。
活動していく中で感じたのは、お母さんたちのパワーです。みんな得意なことや能力を持っているけど、育児に専念していて活かせる場所がない。逆に、自分ひとりではできないことも、みんなの力を合わせればできる事もたくさんあるのではないかと。自分も含め、お母さんを中心としたメンバーがそれぞれの能力を活かせる場所にもなってほしいと思っています。
また、子どもたちと一緒に介護施設を訪問して歌を披露したり、子どもたちが高齢者の方と触れ合う機会も作ってきました。今、多世代の人たちと触れ合う機会が少なくなっています。異年齢や色んな環境で生活する方と交流することは、相手のことを理解し、思いやりの気持ちを持てるようになる第一歩だと思います。子どもたちも、高齢者の方々から「かわいいね。歌が上手だね。」とほめてもらえてもらえることは、自信を持って自分を大切だと思えるようになる経験になります。そして周りの人のことも大切に思えるようになってほしいと願っています。
Q4.コロナ禍での活動はたいへんだったと思いますが、どうでしたか?
コロナ禍の中で、歌はダメだと言われ、介護施設訪問もできなくなりました。心が折れそうになり、活動もやめようかと思ったこともありましたが、SINGが居場所だと思ってくれているこどもたちやメンバーがいることが心の支えになりました。
当初は、小学校中学年くらいまでの対象と思っていたにもかかわらず、高学年になっても続けたいといってくれる子や、自分たちの居場所にもなっていると言ってくれるメンバーに支えられ、続けることができました。
これからも、SINGを卒業してもまた帰ってこれる場所、息抜きできる場所となり続けたいと思っています。
Q5.最後に、これから活動をはじめたいと思っている方へメッセージをお願いします。
最初は活動の内容など決まっていないことも多かったですが、やっていくうちに形になっていきました。初めから全部決めなくてもいい。「何かやりたい」という想いさえあれば、どこでどう必要とされているか、自分がどうしたいかは次第に見えていくのだと思います。また頼れる仲間やつながりも自然にできていくので、まずはぜひトライしてみてください。
団体名称
SING
氏名
尾崎芙美子
活動内容
"子どもの歌声ってすばらしい‼️
歌えば歌うほど上手になる^_^
子どもたちと一緒に歌や音楽を楽しむイベント『SING』を開催中♬
感染対策を強化し、歌以外のリズム遊びや体操など様々なことにも取り組んでいます♬
設立
2017年4月
連絡先
TEL: 080-1424-2127
団体ページ