事例紹介

「ありがとう!」の言葉がやりがいに

「ありがとう!」の言葉がやりがいに

「一般社団法人食べる健康プラットフォーム」(食べ健)は、CS神戸にボランティアとして関わったメンバーから立ち上がった団体で、「食」をキーワードに様々な地元企業や団体をつなぎ、フードロス削減や地域・子ども食堂の支援、地域の食育に取り組んでいます。

(写真左から、上田さん、松浦さん、神垣さん、中本さん(リーダー)、井筒さん、佐々木さん)

「食べ健」は、CS神戸の一事業を引き継ぐ形で法人として独立しました。地元の食関連企業から提供された生鮮食品などの余剰食材を地域・子ども食堂へ運ぶ「つながる便」をはじめ、「食べる健康セミナー」の開催や「食べる健康だより」の発行など、幅広い活動を行っています。
まずはリーダーの中本さんにお話をうかがいました。

Q.法人を立ち上げたきっかけを教えてください。

(中本さん)CS神戸は2021年1月より“食でつながるコミュニティづくり”として、近隣の企業から生鮮食品を始めとする食材の提供を受け、子ども食堂に届ける事業を始めました。
この事業に参加してボランティアとして活動する中で、フードロスを減らしたい企業と食材が欲しい子ども食堂をつなぐという、社会的意義もニーズもあることを実感し、2022年7月から一般社団法人を立ち上げ、事業を引き継ぎました。現在メンバーは6名、全員シニア男性です。

 

Q .独立してからは、変化はありましたか?

(中本さん)独立後も活動内容は同じですが、一法人として助成金事業に採択されたこともあり、収支報告や活動報告などが必要になります。責任をより感じるようになりました。

※食材は自転車やバイクで配送しています

 

Q.この活動の楽しいことや、やりがいは何ですか?

(松浦さん)企業に食材を取りに行き、子ども食堂に配送をしています。配送先の子どもたちや食堂スタッフの方から「ありがとう」の言葉をもらったり、喜ぶ顔を見たりできるのが、こちらもうれしく、やりがいを感じます。

(中本さん)食材を提供してくださる企業の方、子ども食堂のスタッフや子どもたちなど、活動を通していろんな人に出会えるのが楽しいですね。

(井筒さん)子ども食堂に食材を運ぶと、子どもたちが『今日は何があるん?』と寄ってくるので、説明することもあります。子どもたちと短時間でも交流ができて楽しいです。

(上田さん)食材を提供してくださる企業も、丁寧な対応をしてくれます。フードロス削減にも貢献でき、やりがいを感じます。

 

Q.ボランティア参加のきっかけや参加して感じることを教えてください

(上田さん)シニア男性はリタイアした途端、何もすることがなくなることが多いです。私はリタイアして再就職しようと思ったけど、興味が持てる仕事が少なく、東灘区役所に行ったついでにふらっと立ち寄ったCS神戸で話を聞き、配送ボランティアに参加してみました。
仕事をしていたころにはあまり縁のなかった地域の人たちとつながり、今まで知らなかった地域の情報も知ることができました。現役時代にはなかった、直接『ありがとう』と言ってもらえることがうれしいです。同窓会などで、子ども食堂に関わっていると話すと『へえっ!』と感心されます。

(佐々木さん)配送の活動は週に1、2回です。程よい頻度ですることがあるというのは、シニア男性にとってはありがたいです。

(松浦さん)CS神戸に紹介してもらったおかげで、知らない者同士だったメンバーが出会うことができました。

(神垣さん)いろんな人とのつながりができたことがうれしいです。

 

Q.これからボランティアを始めようかと迷っている方へ、ひとことお願いします

(皆さん)とにかくやってみること、動いてみることが大事だと思います。子ども食堂が増えて「食べ健」の配送先も10か所以上になりました。子どもたちのために「食べ健」で一緒に配送を担ってくださるボランティアを募集しています。(2023年1月現在)

※普段は別々の配送ルートなので、月1回の定例会で顔を合わせて話し合っています

 

インタビューをして、皆さんの仲がとてもよく、コミュニティの中で生き生きと活動していらっしゃるのを感じました。

団体名称

一般社団法人食べる健康プラットフォーム

活動内容

・地域・子ども食堂へ自転車、バイクなどによる食材配送(3店舗から週に合計4回程度)
・余剰食材の提供企業や配達を希望するこども食堂の開拓
・地元企業や大学などから講師を招いて、「食」の大切さを子どもや大人に伝える「食べる健康セミナー」の開催
・食べ健の活動を広く伝える「食べる健康だより」の発行

設立

2022年7月

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